サッパ
サッパの特徴
北海道から九州まで広く分布する。岡山では「ママカリ」という名で広く知られている。全長は大きいものでも20cm程度。仔魚の時期は透き通ったシラスで、1年ほどで成熟する。寿命は約4年。餌は動物プランクトン。春から秋にかけては内湾の砂泥底や汽水域に群れで生息するが、冬になると深場に移る。釣りのシーズンは沿岸を遊泳する5月~11月頃とされている。児島湾などでは秋、防波堤からのサビキ釣りで盛んに狙われるが、釣りの対象としない地方も多い。名前の由来は味がさっぱりしていることや、体形が笹の葉に似ていることなど諸説ある。
サッパ(鯯)<魚へんに制> 、拶双魚 Sardinella zunasi は、ニシン目・ニシン科・ニシン亜科に分類される魚。マイワシやニシンのような大規模な回遊は行わず、一生を通して生息域を大きく変えることはない。刺し網や投網などの沿岸漁業で漁獲される。また晩夏から秋にかけて防波堤のさびき釣りの好対象である。おもに瀬戸内海沿岸や有明海沿岸を中心とした西日本で食用にされる。小骨が多いが淡白な味で、塩焼きや唐揚げ、酢じめ、刺身などで食べられる。中でも酢じめは小骨も気にならず美味な惣菜や寿司ネタとなるのでよく知られた食べ方である。また、3枚におろし皮を剥いだ刺身は身がしまっておりさっぱりとした味である。サッパの酢〆はかつては「光もの」として江戸前寿司でもネタにされたが、戦後になって使われなくなったという。
サッパの見た目の特徴・見分け方
体は全体が銀白色で背側は少し暗い青緑色である。全長は最大でも20cmほど。体は左右に平たく、体高があり、腹部が非常に薄い。全体を見ると葉のような形をしており、サッパの名は笹の葉に似ていることに由来するという説もある。ニシン目の他の魚よりも鱗が硬く、剥がれにくい。ニシンのような瞼があるのも特徴。コノシロと見た目や生息地が類似しているが、サッパには鱗に黒い斑紋がない点、背びれに長く伸びる軟条がない点がコノシロと異なる。また、ヒラもサッパと類似する魚種であるが、ヒラは大型で40cm程度まで成長するため、その点から区別ができる。
サッパの食べ方・食味レビュー
全国的に出回っているわけではないが、瀬戸内海付近では食用魚として馴染みが深い。岡山県では本種は「ママカリ」と呼ばれ、郷土料理の食材としてよく用いられる。「ママカリ」は漢字で書くと「飯借り」であり、おいしすぎて自分の家だけでなく他所の家からもご飯を借りなければならなくなる。という意味である。秋~春が旬で、味は淡白でさっぱりしている。酢締め、素焼きにして三杯酢につける焼き南蛮などが美味しい。調理の際、尾柄隆起(尾の付け根の部分)の鱗は取りにくいため、切り落とすのがよい。骨は他のニシン科の魚と比べて硬い。内湾を棲家としているため、個体によっては油臭いことがある。
サッパのレシピ動画
- サッパのさばき方
- サッパの酢漬けの作り方
サッパの生態域・分布
南日本・北日本・日本海・瀬戸内海・東シナ海 ・琉球列島
サッパの釣り方
防波堤・海釣り公園・ボート
サッパの釣り場
内湾・砂地・防波堤・河口
サッパの動画
Instagramでのサッパの投稿
Twitterでのサッパの投稿
本日の釣果。
— mukainoki.shio (@Mukainoki) August 21, 2019
サッパ(ママカリ)25匹 pic.twitter.com/cciUGP6sk0
久しぶりに釣れた、サッパ(ママカリ)は刺し身が美味いので嬉し pic.twitter.com/gBlR4S9a1r
— 七井コム斎 (@nanai_komusai) October 8, 2019
子供の頃、ママカリを釣りに、亡き父親に連れて行ってもらったのは、良い思い出です🎣
— hugo (@hugosoleil) October 1, 2019
ママカリの正式名は鯯(サッパ)。ママカリは「飯借り」と書き、「ご飯が進み、家で炊いた分を食べ切ってしまってもまだ足らず隣の家からご飯を借りてこなければならないほど美味しい」という意味です🐟#gps897 pic.twitter.com/gB273wQVea