ムツ
ムツの特徴
北海道南部~沖縄に分布しており、幼魚は岸近くの水路や藻場に群れ、成魚は水深200~600m程度の岩礁域や海山の山頂縁辺に多く棲む。主に魚類、イカ類やエビなど小型の甲殻類を捕食する。深海魚ではあるが、産卵期の11月~3月頃には浅瀬に来て産卵を行うため、成魚になるまでの約3年間は沿岸や沖合の表層、水深100m付近の浅場に棲むことが多い。稚魚は定置網などで漁獲され、成魚は深海釣りのターゲットとなり、底曳網でも漁獲される。釣りで狙う際は、上下の顎にある鋭い歯でハリスを切られてしまう可能性があるため、針先が内側に曲がっているムツバリなどを使用するのが良い。「ムツ」は脂っこいの方言である「ムツっこい」や「ムコイ」などに由来している。他にも様々な地方名を持つ魚でもある。ムツは希少性と身の美味しさから高値で取引されている。
ムツ(鯥、鱫、学名 Scombrops boops) は、スズキ目・ムツ科に分類される魚の一種。肉食性の大型深海魚で、食用に漁獲される。 漁獲された際は同属のクロムツ S. gilberti との違いは鱗など判明しづらく、混同されることがある。しかし、ムツとクロムツは同じ科の魚で、外にも和名に「ムツ」とつく魚は多い(後述)。 「平成19年7月 水産庁 魚介類の名称のガイドラインについて」[1]で、ギンムツのムツという表現を禁止している。他のムツについての記載はない。 釣りや深海底引き網などで漁獲される。大型魚で引きも強いため、深海釣りの対象として人気がある。釣り場が重複するメバル類などを釣る際に、鋭い歯でハリスを切られることもある。 繁殖を控えて浅場に移る冬が旬とされ、この時期は「寒ムツ」と呼ばれる。身は脂肪が多い白身で、脂が多い様を表す「むつっこい」「むっちり」などの言葉が転じて「ムツ」という名前がついたともいわれる。
ムツの見た目の特徴・見分け方
一般的には体長60cm程度までの大きさになるが、大きいもので全長1.5mに達する。体形は細長く側扁しており、目と口が大きい。吻が大きく両顎には鋭い歯が並び、舌上と咽頭骨上にも小犬歯がたくさんある。また、2対の棘をエラ蓋に持つ。体色は若魚は背中側が少し暗い赤色っぽく、または黄褐色で、成長するとこの部分が暗い紫色っぽく、または金紫褐色になる。腹の部分は銀灰色。胸ビレは細長く、二叉に分かれている。幼魚の口腔内は白いが、成魚になると黒くなる。鱗に関しても、幼魚は薄くて剥がれ落ちやすいが、成魚は剥がれにくい。近種のクロムツと似ているが、クロムツは体色が黒褐色に近い色をしていることから見分けることができる。ムツの胃には食い留めができるような仕組みになっている。
ムツの食べ方・食味レビュー
透明感のある白身でやや身が柔らかいが脂がのっておりとても美味しい。防波堤周りで釣れる幼魚にもしっかり脂があり、味は一年を通してさほど変化しないが、一般的に旬は晩秋から冬にかけてだと言われている。冬のムツはたっぷり脂が乗っているので、鍋や焼き物などがおすすめ。夏場のムツは上品な脂なので、刺し身や寿司などに向いている。また、手に入りにくいが、産卵期直前のムツには卵がたっぷり入っており、煮付けにして食べると絶品である。
ムツのレシピ動画
- ムツのおすすめ料理(刺し身・煮付け)
ムツの生態域・分布
南日本・北日本・日本海・東シナ海 ・琉球列島
ムツの釣り方
釣り船・磯・防波堤
ムツの釣り場
深海・沖合・内湾・岩礁・防波堤
ムツの動画
Instagramでのムツの投稿
Twitterでのムツの投稿
ロボット工学者「Dr.K(ドクター・ケイ)」の『えっと何だっけ?』(108)
— K.ODA KAZUMASA(コダ・カズマサ)OFFICIAL (@KODA_KAZUMASA) January 3, 2017
問題
次のうちムツ科の魚は?
Aアカムツ
Bシロムツ
Cクロムツ
答C
ムツ科以外でムツと名が付く魚は多い。脂が多い事を表すムツっこいが語源。 pic.twitter.com/KUHIRJX5WX